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忘れ女たち11/27/2011 IKEBUKURO-sutekina,kanashibari-junkudo-roft [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち11/27/2011/03692



   百問の恋(大きな椿の樹のしたの朝に)




それを辿ることは
とても不正確なこと
二日酔いでないことが
すこし嬉しいキャメル
疑問で
消え入りそうだが
疑おうとするものは
おおきな椿の樹のしたの朝にあなたとあたし
とくにあたし
なんにも歌わないでいるのに
こゝろが騒がしい

眠りながら計画を立てた
橋を破く
夜をめくり
虹の色を盗む
どろどろとした七色を
かわりばんこに
口から吐く
目を覚ましながら逃げてきた町に
すこしずつ近づく
家族は要らないなあ
腕時計のようだから落ち椿
橋は破くことは出来ない
夜はめくれても
瞬間(いま)はめくれない
気がついて
不快だ
すこし温めてから
起きよう
ヴェルディ








忘れ女たち06/02/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち06/02/2011/03515



   名をおぼえる




こころが止まる朝の
音を数える
妻の古里では二十三まで数えられた
それは母から聞いたのだと云う
花の名を教えてもらう

ちいさな音の響きかたに
ちいさな癖がある
まるで輪唱のように
涙している凌ぎあいとびたて
風の名を教えてもらう

魚の笛のところを数える
銀の柔らかさを数え
学校に行かない歌があるよ
騙されて鳴る鉦(かね)もあり
波の名を教えてもらいたかった

こころは止まり
影の音が歩きだす
色の名をおぼえるように
みなひとりだった
つくれ
つくりものはみな朝に死ぬから
猫の和音が
雨のなかで泣くように







忘れ女たち06/01/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち06/01/2011/03514



   詩の営業07(百回読む)




  延滞明細
延滞年月    金額(円)
2011年1月   37442
2011年2月   37434
2011年3月   37437
2011年4月   37718
2011年5月   37710

これが詩?と思うかもしれないが
これは延滞明細詩と云うのである

ここからなにを引き出すのかがまずは
迷彩と云えるし
もう叙情明細詩は書けないのだし
可能性としてはないわけではないけれど
日刊詩なんか続けてるかぎり
たぶん不可能に限りなく近い

この延滞金は、あなたの口座からは再引落しできません
よかったとか
わるかったとか
思ったり云ったりしても始まらない
でも
云ったりするとなにか起きるかもしれない
起きたとしても
それはなにかの始まりではなくて
なにか
もうすでに始まっていたものの
くりかえしや
もうすでに起きてしまったことへの
追悼のような

お降込みいただいた延滞金は古い順に充当いたします
古い順ならのぞむところだ
忘れたささいなことがらも大切に思われることがあるこの頃だが
古い順に
もう一度愛したかった
愛されないので
詩集を読んだが次から次へと忘れてしまった
きっと
百回読まなかったからさ




忘れ女たち05/31/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/31/2011/03513



   詩の営業06(清水昶氏の訃報にふれて)




信号が青に変わるのを待っている
子どもが横に
まだ渡るなと白い卵になっている
そうか
あのひとも死んでしまったかと点滅を視つめ
子どもは
母を結わいている
子どもは
点滅のさきを視つめている

あこがれを柄のところで曲げた
かれはびくともせず
風の方角を閉じたり閉じなかったり
あの子どもは
かれだった
すこし軽めの黒いコルトを咬みながら
大まじめに
酒をのんでいたらしい

そんなことをなぜことさらに云うのだろう
目を閉じて
非合理的な思いにこころを馳せる
実りすんだ植物の暮れた殻のように
光りながら
横断歩道を渡り
母親を結わいてうしろ腰にとめ
かれである子どもは行ってしまおうとしている
あたしは
そんなことをなぜことさらに云うのだろう

この街でも
死の点滅は起こる
変更不能のものおもいをソラに吐きながら
この街が
あの街からは遠く
かれはもう子供の姿ではなく
明晰な天馬の詩星だ
みどりの風を羽ばたき紅くルフランを
てのひらから零しながら







   *6/1朝、清水哲男さんのTwitterで、弟である清水昶氏の訃報を知り驚愕いたしました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

忘れ女たち05/30/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/30/2011/03512



   詩の営業05




煙草を吸っている冬のあたしたち
槍は煙よ
もうやめたい
うみのひとたちを救いたくはないの
のうのうと
のう
のう

煙草を吸いながら
坂道に裏切り者をさがす
もうやめたい
せんそうを
きみとのいさかいを
のうのうと
のう
のう

詩人<ま>さんは殺されるまえあたしに電話してきた
聴きとれないとき
じゅわきを離せ
それでむこうから大声が聴こえる
もうやめたい
詩の海賊を
のうのうと
のう
のう

カリュプソー、隠すおんな
あたしのひとりを
あなたをまじえず
あたしひとりで交差させる
涙のうちに
だきあうふたりを
せんそうには反対したくなかった
だきあう白い月と
詩の海賊を
のうのうと
のう
のう

そこへもどるために
ここへきてしまった
つめたくけぶる夜の円陣から
さわやかな地表のあさを掬うために
灰色の記憶まだ被う
まばらな人影は
笑いもしなければ
悲嘆もせずに
この
のうのうと
のうと
のう
この
のうのうと
のう
のう







忘れ女たち05/29/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/29/2011/03511



   詩の営業04




新聞記者は黴である
男の中の女
出発点のなかの沈黙のダダ

皆腰を痛打され
産業内に学園を蔓延らしている
ガガ営業の詩

待ち合いで詩人<み>さんは売りつけた
二週間を一年分
二次会で同人誌

ゲゲ詩の営業
新しく死ぬことば
ピアノを殺すように詩人<み>さんは
国境のオラウータンに
(詩を売り込むまえに自分を売り込め)とブブ門前払い







忘れ女たち05/28/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/28/2011/03510



   詩の営業03




おんなの顔とは
       のような連鎖食物

おんなの顔とは
       のような誤謬の墨絵

おんなの顔とは
       のような脱原発

おんなの顔とは
       のような漢詩の朝

おんなの顔とは
       のようなネオン管の夜






忘れ女たち05/27/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/27/2011/03509



   詩の営業02




映画ウッドストックの
上映案内の看板に
落書きをするのを夢想する

くり返し口唇が歩いてゆき
話法に呼び止められる
ギターを抱え歌う







忘れ女たち05/26/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/26/2011/03508



   詩の営業01




お台場のソラに宗谷丸がとびたつ
きみは赤いりんご
あたしはコバルトの不埒な羽

宗谷丸船上で
携帯電話にかれが来ている

なら
なく
ふりきり
ソラをしまう
ユータンしている
きみは赤いまり藻
あたしは後ろ手の東京湾







忘れ女たち05/25/2011 [忘れ女たち]

日刊忘れ女たち05/25/2011/03507



   九月に会いましょう




あの
なに
あのお
なあに
あしたあえるかな
あの
なに
ごめん
あえない

あのひとたちが
あえないのなら
あたし九月に
会えないかもしれない

さみしいさけだが
あえないかもしれない
あのお
なあに
どこでまちあわせしようか
あの
なに
地下通路を上がったすこしさき
はなやさんのかげで
あたしは待ってる

さみしいだけだが
あたしは待ってる
九月のその日はきっとさわやかな
北西の風が吹いている







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